こどもの食事の悩み(偏食の原因)
- 2024年4月9日
- 専門外来(アレルギー、おねしょなど)
時々、予防接種や乳幼児健診を受けられるご家族から「うちの子、ご飯を食べてくれないんです」といった相談を受けることがあります。
高校生男子の母である私(看護師)も、子どもが小さい頃にご飯を食べてくれないことに悩んでいました。
子どもの健康や成長を心から願っているからこそ、子どもが食べてくれないことは心配で不安になりますよね。
どうしてご飯を食べてくれないのでしょうか?
食べない理由①:新しい食べ物はモンスター!
用心深い、心配性、気が散りやすいタイプの子どもは食べたことがない物を怖く感じています。
食べない理由②:子どもは食べることの初心者!
子どもは食べ物を口に入れてかんだり飲み込んだりすることや、スプーンやフォークを使うことにまだ慣れていません。
食べてくれないと、
↓
パパ・ママはがっかりしてイライラ、
↓ そうなると・・
子どももストレスを感じてイライラ、
↓ 結局・・
さらに食べてくれなくなり、
↓
パパ・ママは食べさせることをあきらめてしまう。
↓
食べるものが減ってしまう。
といったように、親と子の気持ちは鏡になっています。
大切なのは親子ともに ”リラックス” することです。
★一番効果があるのは『強制をやめること』
例えば…
*スプーンを嫌がる子には、スプーンを使わないで手づかみで食べさせても大丈夫です。
*食べ物言葉や態度で食べることを促さない。
(こんな言葉がけをしてしまっていませんか?)
「せっかく作ったのに」、「食べ物で遊ばないよ」などの否定的な声掛け
「一口だけでも食べようか」、「おいしいよ」などの促し
「いっぱい食べたね」、「上手に食べたね」などの評価
食べるかどうかをじっと見守っているなど…
*食べないものは形状を工夫してみるのもありです。
*最初は少なめの量で用意しておかわりさせて量を調整する。
★食べ物に興味を持てたら、食べることが楽しいという雰囲気を作りましょう!
例えば…
*パパ・ママが面白そうに楽しく食べる
*真似して見せる
★食卓では親子の役割があります!
パパ・ママがやること
「いつ食べるのか」、「どこで食べるのか」、「なにを食べるのか」
こどもがやること
「食べるか食べないか」、「どうやって食べるか」
私は自分の子にはこのようなかかわりができず、どうすれば食べてくれるのかなと悩むばかりでした。私の子は保育園や学校で食べてくれるようになり、今ではしっかりと成長しています。
「ご飯を食べてくれない」というお悩みがあれば、一人で抱え込まずいつでもご相談ください。
【参考HP】
こども偏食少食ネットワーク (infant-feeding-net-a.com)
パンフレット – 神奈川県小児保健協会 (kanagawa-syounihokenkyoukai.jp)
【参考資料】
・神奈川県こども医療センター偏食外来パンフレット
・いつもの小児科外来や健診で役立つヒント 子どもの偏食外来 大山牧子著