子どもの花粉症の特徴
- 2025年1月27日
- 専門外来(アレルギー、おねしょなど)
今年の関東地方における花粉症予測によれば、特にスギ花粉の飛散量が例年よりも多くなる見込みです。この影響で、花粉症に苦しむお子さんが増えることが予想されます。
では、お子さんにとってどのような症状が現れ、どのように対策を取るべきでしょうか。
子どもの花粉症発症時期
例年、関東地方では花粉症の症状は2月中旬から始まり、ピークは3月から4月にかけてとなります。
しかし、最近では、気候変動や都市環境の変化により、花粉の飛散が早まり、1月から症状が現れることも増えてきています。
特に、免疫システムがまだ発達途上にあるお子さんは、大人よりも早く花粉症を発症することがあるため、注意が必要です。
主な症状
お子さんが花粉症を発症すると、以下のような症状が見られることがあります:
●くしゃみや鼻水:頻繁なくしゃみや、透明な鼻水が止まらない。
●鼻づまり:鼻が詰まり、呼吸がしづらくなる。いびきが増えたり、口呼吸になる。
●目のかゆみや充血:目がかゆく、涙が出やすくなる。目をパチパチとさせたり、鼻をを気にする様子が増える。
●咳や喉の痛み:乾いた咳や喉の痛みが出ることがあります。
●肌のかゆみや発疹:皮膚にもアレルギー反応が現れることがあります。
これらの症状は風邪と似ていることがあるため、花粉症と見極めるのが難しいこともあります。症状が長引く場合や季節的な要因がある場合は、花粉症の可能性を考え、医師に相談しましょう。
家庭でできる対策
花粉症の症状を軽減するために、家庭でできる対策は以下の通りです:
1.室内での花粉対策:外から帰ったら、衣服や髪に付いた花粉をよく払ってから家に入るようにしましょう。また、空気清浄機を活用するのも有効です。
2.こまめな洗顔と手洗い:外出後は顔や手をしっかり洗い、花粉を落としましょう。目をこすらないように注意することが大切です。
3.花粉対策グッズの活用:花粉症用のマスクや眼鏡を使用することで、症状を和らげることができます。外出前に顔に保湿剤を塗ることもおすすめです。
4.食事や生活習慣:免疫力を高めるために、栄養バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠をとることが重要です。
治療方法
お子さんの花粉症の治療には、以下のような方法があります:
1.抗ヒスタミン薬:鼻水やくしゃみを軽減するために、抗ヒスタミン薬を使用します。小児向けの薬があるので、医師に相談しましょう。
2.点眼薬や点鼻薬:目のかゆみや鼻づまりがひどい場合、点眼薬や点鼻薬が有効です。
3.免疫療法:重症の花粉症の場合、免疫療法(アレルゲン免疫療法)が推奨されます。これにより、症状を根本的に改善することが期待できます。花粉飛散時期が終了した6月から治療を開始します。現在、治療薬の流通が不足しているため、治療をご希望の方は早めに医師に相談しましょう。
まとめ
お子さんが花粉症の症状を訴えた場合は、早めに対策を講じることが重要です。
家庭でできる対策を取り入れつつ、症状がひどくなる前に医師に相談しましょう。
お子さんが快適に過ごせるよう、早期の対応を心がけましょう。