秋の花粉症対策
- 2023年10月17日
- 専門外来(アレルギー、おねしょなど)
暑い夏が終わり、ぐっと秋らしくなってきました。
花粉症は春だけじゃなく、秋の花粉症にも注意が必要です。
🍁秋の花粉症
花粉症というと春に多いスギ花粉が思い浮かびますが、秋はヨモギ、カナムグラ、ブタクサなどの花粉の飛散シーズンです。
これらの植物は、河川敷や公園、線路わきなど私たちの身近なところに多く生息している雑草なので、一度は見かけたことのある植物かと思います。
🍁春とは違う咳症状
スギなど春の花粉は粒子が大きいので鼻粘膜に留まりやすく、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状が出やすいです。
秋の花粉のブタクサは粒子が小さいので鼻や目の症状に加え、気管まで入りぜんそくの様な咳症状を引き起こすことがあります。
冬にかけてインフルエンザが流行する時期ですが、熱が無く咳が長引く時は、風邪ではなく花粉症ということもあります。
🍁花粉の粒子の直径の大きさ
粒子の大きい順に並べると秋の花粉は粒子が小さいのがわかります。
スギ 30-35㎛
ヒノキ 25-30㎛
ヨモギ 22-25㎛
カナグラム 19-21㎛
ブタクサ 18㎛
※環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」2022年3月改定版より
🍁秋の花粉症対策
春のスギ花粉は山の背の高い木で、上空の強い風に運ばれ遠いところから飛来しますが、秋の花粉は身近な雑草で、生息しているところから数百メートル程度しか飛来しません。アレルゲンの植物に近寄らないようにすることで、ある程度予防することが出来ます。
とはいえ、公園に遊びに行ったり、河川敷などに犬のお散歩に行くこともあると思います。そんな時はマスク・手洗い・うがいをして、ご自身や手荷物、もちろん一緒にお散歩したワンちゃんも花粉をしっかり落として家に入るといった基本的なことが大切です。
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🍁食べ物で口がイガイガ
花粉症の人が、花粉と似た構造を持つ果物や生野菜を食べた後、口の中がイガイガしたりヒリヒリしたりすることがあります。
これを花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)などと呼びます。
ヨモギやブタクサはキク科に属します。ヨモギはセリ科のセロリやニンジン、ブタクサはウリ科のメロンやキュウリとの交差性があり、ヨモギやブタクサのアレルギーがあるとそれぞれ上記のものを食べた時に症状が誘発されることがあります。
治療の基本は原因食物の除去ですが、加工食品であれば摂取できるといわれています。
・食物アレルギー治療ガイドライン2021より
アレルギーガイドライン2021 ダイジェスト版 第14章 食物以外の抗原感作による食物アレルギー (jspaci.jp)
・アスレシピHPより
https://athleterecipe.com/column/18/articles/202101170000996)
🍁血液1滴で41項目のアレルギー検査
子供たちは、アレルギーによって目や鼻をかく、目やにや鼻水が出る、目瞬きが増える、くしゃみや咳のほかにも、集中力の低下、睡眠不足などのさまざまな症状が現われることもあります。
自分がどんなアレルギーがあるのかを知ることで、より適切な対策をして症状の軽減を図ることが可能です。
当院では、指先の簡単な採血でわかるアレルギー検査を実施しています。
スギ・ヨモギ・ブタクサなどの植物、ダニ・イヌ・ネコなどの動物、小麦・そば・エビなどの食品など合計41種類のアレルギー項目の検査が可能です。お子様以外にもご家族の方も検査可能です。
鼻水や咳が続きアレルギー症状が心配な方、食べ物で口がイガイガする方、ペットのアレルギーをもっていないかなどご興味のある方は、一度ご受診ください。