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赤ちゃん(新生児)のスキンケア

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赤ちゃん(新生児)のスキンケア|川崎市高津区の小児科 二子新地ひかりこどもクリニック

赤ちゃんのスキンケア 軟膏?ローション?

暑くなって、たくさん汗をかく時期は、赤ちゃんの汗疹(あせも)も増えてきます。皮膚をきれいに保つようにしたいけど、適切なスキンケアの方法は?赤ちゃんの皮膚の構造を理解し、お子様にあった塗り薬をしっかり使用しましょう。

赤ちゃんの皮膚の特徴

赤ちゃんの頭は脂っぽいですが、ほほやあごは皮脂成分が少なく、体も場所により皮脂成分が少ないことが知られています。皮脂の量が少ないと皮膚からの水分蒸発量が増え、その結果、角質の水分量が低下し、乾燥がすすんでいきます。
皮膚が乾燥すると、皮膚バリア機能が低下し、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎を発症しやすくなります。最近では、皮膚バリアの低下した部分からアレルゲンが侵入することで食物アレルギーに進展することもわかってきています。

まずは皮膚を清潔に保つこと

皮膚の汚れをおとし、皮膚を清潔にすることがスキンケアで最も大切です。おむつの中の汚れ、汗、ほこりなど皮膚の刺激になるだけでなく、塗った薬も酸化し、汗や皮脂と混じり汚れとなります。

洗い方

  • お湯の温度は38~39℃にしましょう。熱めのお湯や湯船の長湯は、皮膚の刺激となり、乾燥を引き起こす原因となります。
  • しっかりと泡立てて優しく洗いましょう。手を使って泡で洗うことで皮膚を傷めません。ガーゼでこすると皮膚のバリア機能が低下するおそれがあります。
  • 洗うときは、やさしく撫でるように。くびれている部分は指をいれてしわを伸ばしながらていねいに。
  • すすぎもしっかりと。泡が残らないように、シャワーと手を使いながら洗い流しましょう。
  • ふくときは、こすらず、ポンポンと押しながら水分をふき取ります。
  • 水分をふき取ったら、5分以内を目安に保湿ケアを行いましょう。(ステロイド薬などの治療薬を用いる場合にはこの限りではないので医師にご相談ください)

保湿剤は適切な量を適切に塗ることが大切!

どのぐらい塗ったほうがいいの?目安は?

大人の人差し指先端から1つ目の関節までチューブから押し出した量(=1FTU)が、塗る面積にして大人の手のひら1~2枚分です。
塗った場所がテカッと光り、ティッシュペーパーが付着するぐらいが目安です。

赤ちゃんでは、顔や首で1FTU、片腕で1FTU、胸とお腹で1FTU、背中とお尻で1FTUといった量になります。3~6か月の赤ちゃんが全身に保湿剤を1日1回で毎日塗布すると、1週間で約28g使用する量となります。1か月にすると約100~150g使用することになります。

塗り方のコツはありますか?

すりこまずに、皮膚にたっぷりのせるようなイメージで塗っていくと皮膚全体に行きわたります。皮膚のしわに沿って塗ることで、ムラなく塗り広げることができます。

保湿剤は軟膏がいいの?ローションがいいの?

どのタイプがよいのかははっきりとわかっていません。個人差もあります。保湿剤によるスキンケアは年間を通じて継続することが大切です。継続して塗れるように、季節や時間帯によって保湿剤を使い分けるのも大切です。ご家族が赤ちゃんと触れ合ったときに快適に感じられる状態を維持できるものが、その赤ちゃんにとって最適な保湿剤です。

季節による使い分け

蒸し暑い時期は、さっぱりとした使用感のローションやフォーム(泡製剤)が適しています。一方、空気が乾燥する時期は油分を多く含み、皮膚を覆う効果に優れた油脂性の軟膏やクリームが適しています。

時間帯による使い分け

入浴後は体の水分が潤っているので、軟膏やクリームで保湿し、朝の忙しい時間帯には、短時間で塗ることができるローションにすることも一案です。

新生児期からのスキンケアはアトピー性皮膚炎の発症予防のためにも大切

保湿は赤ちゃんの皮膚の乾燥を防ぐだけでなく、アトピー性皮膚炎の発症を予防することになることも分かってきました。
赤ちゃんの皮膚は個人差があり、環境の違いや使用している石鹸の種類によっても状態が変わってきます。皮膚の状態を観察し、その時にあった保湿剤を使用することが大切です。前述のように、季節や時間帯によって保湿剤の種類を変えることが有効なこともあります。赤ちゃんの皮膚のバリア機能はまだまだ未熟です。ときには保湿剤でも皮膚が赤くなったり、痒くなることもあります。皮膚の炎症がある時には、炎症をおさえるお薬を使用して皮膚を早く正常の状態に戻し、適切な清潔と保湿で皮膚のバリア機能を守っていきましょう。

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