赤ちゃんの頭の形
Medical
赤ちゃんの頭の形
Medical
日本頭蓋健診治療研究会会員
小児科学会認定専門医による
厚生労働省承認認可ヘルメット治療
田園都市線 二子新地駅 徒歩1分
二子新地ひかりこどもクリニック
赤ちゃんの頭の形のゆがみについて、心配されているご家族が多くいらっしゃいます。
赤ちゃんは頭蓋骨が軟らかく、分娩時の様式(吸引分娩かどうかなど)や寝かせる姿勢が頭の形に影響します。
近年ではSNSやインターネットで他のお子様の写真を見て比較する機会が増え、さらに心配になることも少なくありません。
頭の形のゆがみが強いと、将来、合う帽子がない、嚙み合わせが悪い、眼鏡がずれやすくなるなどの困り感が出ることがあります。
頭痛や肩こりの原因となることも知られています。
受診される医療機関によって「とくに治療の必要はない」と言われることもあるかと思います。
ご家族が、お子様の頭のゆがみについてご心配であれば、生後6か月までを目安に、お早めに当院までご連絡ください。
治療の判断だけでなく、予防法のアドバイスも行います。
川崎市以外の方(横浜市、東京都内の方など)からのご相談もお受けします。
受診希望の方は、当院の予防接種・健診・専門外来エリアにお電話でご相談ください。
TEL:044-455-7043
赤ちゃんの頭の大きさは、生後8か月の時点で出生時の2倍程度に大きくなるといわれ、その間に頭の形も大きく変化します。
頭蓋骨がまだ軟らかく、いくつかの骨が未だつながっていない状態です。そのため、産道を通る際の圧力に適応することができます。これにより、頭の形が一時的に変形することがありますが、生後数日~数週間で元の形に戻ることが多いです。
また、成長に伴い、脳が大きくなるのに対応して頭蓋骨も拡大します。
ほぼ仰向けで過ごすことが多いため、後頭部にかかる圧力が強く、短頭症(ぜっぺき)の原因となります。
また首が座っていないため向き癖も起こりやすく、斜頭症(片側の頭のゆがみ)になりやすいです。
赤ちゃんは寝返りを始め、自分で頭の向きを変えることができるようになります。これにより、後頭部への圧力が分散され、自然に頭の形が整いやすくなります。
赤ちゃんが活発に動き回るようになると、寝ている時間が減り、頭部の成長もバランスが取れてきます。
赤ちゃんの頭の形には個人差があります。赤ちゃんの頭の形が左右非対称であったり、後頭部が平らでも、必ずしも治療が必要とされるわけではありません。
しかし、赤ちゃんの頭の形を早い段階から矯正したいというご家族からの相談件数が年々増加しています。
では、なぜ頭の形には個人差が出るのでしょうか。
赤ちゃんの頭の成長や形に個人差が出る理由には、いくつかの要因が影響します。
①遺伝的要因
親の頭の形が影響を与えることがあり、これは赤ちゃんの頭の形にも反映されることがあります。
②母胎内での姿勢
母胎内での姿勢も影響を与えることがあります。子宮内でのスペースが限られている場合、赤ちゃんが特定の位置で長期間過ごすことがあり、これが頭の形に影響を与えることがあります。
③出生時の分娩方法
自然分娩か帝王切開かによっても頭の形に違いが生じることがあります。
④生後の生活環境(外的要因)
長時間同じ姿勢で寝かせることや、抱っこやおんぶの時間が少ない場合は(向き癖があり長時間同じ姿勢でいたりすると)、頭にかかる圧力が特定の部位に集中し、頭の形が変形するリスクが高まります。
赤ちゃんの頭の形がゆがむ主な原因は、外的な圧力によるものです。特に、生後数か月間は、頭蓋骨が非常に軟らかいため、長時間同じ向きで寝ている姿勢が頭の形に大きな影響を与えます。ほとんどは向き癖によるものや、寝返りができないことによっておこります。
赤ちゃんが長時間仰向けで寝ると、後頭部に圧力がかかり、頭の形が平らになることがあります。これが斜頭症や短頭症の原因となります。ほとんどは【向き癖】です。
赤ちゃんの頭の骨(頭蓋骨)は一つの骨としてではなく、複数のパーツに分かれています。
これは赤ちゃんの脳が1歳ごろまで急速に成⾧するためです。頭蓋骨が癒合していないため、外圧によって容易に変形が生じます。
寝返りがまだできない時期には、頭の形が特定の方向に偏りやすくなります。
外因性の要因による変形とは異なり、病的な変形も稀に見られます。最も代表的な例が「頭蓋縫合早期癒合症」です。この疾患は、頭蓋骨の縫合線が通常より早く閉じてしまうことで、脳の成長に伴って頭蓋骨が均等に広がらず、頭の形に異常が生じます。これは自然には治らないため、医師による診断と治療が必要です。
頭蓋縫合早期癒合症の場合、頭蓋骨の異常な成長により、頭の形が不均等になるだけでなく、脳の発達にも影響を与える可能性があります。この場合、外科手術が治療の主な選択肢となります。手術は、頭蓋骨の成長を促進し、脳が発達できるようにするための重要な手段です。術後の経過観察が重要であり、専門医による長期的なフォローアップが必要です。
斜頭症は、赤ちゃんの頭が左右非対称に見える状態を指します。この状態は、赤ちゃんが長時間同じ方向で寝ることで発生することが多く、特に生後5~6か月までの赤ちゃんに多く見られます。左右のゆがみがあり、頭を上から見ると平行四辺形に見えたり、耳の位置がずれて見えることがあります。
向き癖がある赤ちゃんによく見られます。
※両耳の位置が前後にずれていると、頭のゆがみが中等度以上である可能性があります。
短頭症は、赤ちゃんの後頭部が平らで、丸みがない状態を指します。いわゆる「ぜっぺき」です。仰向けで長時間寝かせることが主な原因となり、特に寝返りがまだできない赤ちゃんに多く見られます。頭の形が平らになってしまうと、成長とともに後頭部の丸みが自然に回復しにくくなることがあります。
ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭蓋骨がまだ軟らかく成長途中にある時期に、特別なヘルメットを装着して頭の形を矯正する治療法です。この治療法は、斜頭症や短頭症といった頭の形のゆがみを改善するために用いられます。
ヘルメットは個々の赤ちゃんの頭の形に合わせてカスタムメイドされます。定期的に外来に受診していただき、クラニオメーターで計測しながら、頭の形のゆがみが改善するようにしっかりとサポートします。装着期間は3~5か月程度です(赤ちゃんの成長具合や頭の形の状態によって多少異なります)。
赤ちゃんの頭蓋骨の柔軟性を利用して、形を整えることにあります。ヘルメットを装着することで、接着している部分の成長を待機させ、空間がある部分(ゆがみがある部分)の成長が促進されます。これにより、頭の形が整っていきます。
ヘルメット治療は、赤ちゃんが生後4〜7か月の間に開始することが最も効果的です。この時期は、頭蓋骨が柔軟であり、形を整えるには最適なタイミングです。生後12か月を過ぎると、頭蓋骨が硬くなり、治療の効果が出にくくなるため、早期の治療開始が推奨されます。
ヘルメット治療の主なメリットは、短期間で効果的に頭の形を整えられることです。特に、生後4~7か月の間に開始することで、頭蓋骨の柔軟性を最大限に活用し、最も効果的な結果が得られます。また、赤ちゃんが痛みを感じることはなく、日常生活にもほとんど支障がないことも利点です。
一方で、ヘルメット治療にはデメリットもあります。赤ちゃんが1日ほとんどの時間、ヘルメットを装着しなければならないため、装着後2週間程度は、赤ちゃんの皮膚トラブル(ヘルメットがあたって赤くなることがあります)には注意が必要です。また、治療期間中に定期的な通院が必要であり、ご家族の負担も少なくありません。
当院では、厚生労働省により承認された安全なヘルメットを使用しています。これにより、治療における安全性が確保され、ご家族も安心して治療を受けていただくことができます。
ベビーバンド3:信頼できるメーカーであるBerry製のヘルメットを使用しています。(医療機器承認番号:30500BZX00071000)
シェル
樹脂系の硬い素材で作られており、目標形状に誘導する役割。
クッション
シェルと頭の緩衝材として機能し、肌トラブルを軽減する役割。簡単に着脱可能。
バンド
ヘルメットを脱着する役割。
基本的に、治療中は一定位置でバンドを止めます。突出部が成長したり、赤みが発生した際のサイズ調整や圧力調整弁としても機能します。
当院のヘルメット治療費:385,000円(税込)です。
一括払いまたは分割払いが可能です。
ヘルメット製作費、カメラ撮影費が含まれます。
※地域によっては、自治体から治療費の一部が助成される場合がありますので、各自治体にご確認ください。
斜頭症や短頭症を予防・改善するためには、赤ちゃんの姿勢に注意を払うことが重要です。以下のような日常の工夫が効果的です。
仰向けに寝かせる際には、頭の向きを定期的に左右交互に変えるようにします。
抱っこやおんぶをすることで、赤ちゃんの頭にかかる圧力を減らすことができます。
赤ちゃんが自然に頭を動かすように、寝ている方向におもちゃを置いたり、音を鳴らしたりすることで、頭の形が偏るのを防ぎます。
タミータイム(腹ばい運動)を日中取り入れて、頭の扁平化を予防しましょう。ご家族のお腹の上でうつ伏せの体勢をとるのも一つの方法です。
まず「クラニオメーター」という器具を使って、赤ちゃんの頭の形のゆがみの程度を確認します。
また、頭囲を計測し、診察で一般的な成⾧発達のご様子を確認します。
※治療期間は3~5ヶ月程度です。
赤ちゃんの頭の形のゆがみ度は、いくつかの指標に基づいて評価されます。
頭の周りのサイズを計測し、成長曲線に沿った頭の大きさの程度を確認します。
頭の幅と長さの比率を測定します。短頭症や長頭症の場合、この比率が変化します。
後頭部の左右どちらかにゆがみがあると、頭を上から対角線で見た時に両者の差が開いてきます。
当院ではこれらの計測値に加えて、耳の位置のずれがないかなども医師が評価し、保護者の皆様と一緒に最適な治療計画を策定しています。
ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭の形のゆがみが強く、耳の位置のずれがある場合などでは推奨されます。医師と相談して、最適な治療方針を決定することが大切です。
ヘルメット治療は、生後4〜7か月から始めるのが最も効果的です。この時期は、頭蓋骨が軟らかく、頭の大きさの変化も大きいので治療の効果が出やすいです。
生後7か月を超えても治療は可能ですが、1歳以上のお子さんは当院ではヘルメット治療導入は行っておりません。
治療は、生後12か月までに開始することが推奨されています。それ以降は、頭蓋骨が硬くなり、治療の効果が低下することがあります。
1歳半を超えてからの治療は、頭蓋骨が硬くなっているため、治療効果が限定的です。また、お子様本人がヘルメットを被るのを嫌がってしまうことも多いため、おすすめしません。
ヘルメット治療では、1日22-23時間の装着が推奨されています。できる限り長時間装着することで、高い効果が得られます。
治療期間は通常3〜6か月です。赤ちゃんの頭の成長具合によって多少異なります。
はい、定期的な通院が必要です。1か月毎に受診していただき、クラニオメーターで計測するとともに専用のカメラで撮影して、ゆがみの改善具合を確認します。
現在、ヘルメット治療は保険適用外となっており、全額自己負担となります。ただし、治療費の一部を補助する制度がある地域もありますので、各自治体に確認することをおすすめします。
当院では、クレジットカードでの支払いも可能です。分割払いの対応も可能な場合がありますので、ご相談ください。
ヘルメット治療を適切に行えば、赤ちゃんの脳の成長や発達に悪影響を与えることはありません。頭蓋骨の成長をコントロールする治療であり、脳を圧迫することはありません。
ヘルメット治療による後遺症のリスクは非常に低いです。治療が適切に行われれば、後遺症や副作用の心配はほとんどありません。
はい、治療の終了時期は、医師が赤ちゃんの頭の形を見ながら判断します。ご家族とも確認し、適切な時期に治療を終了します。
赤ちゃんの頭の形に関する問題は、多くのご家族にとって大きな悩みです。
早期の診断と適切な治療を行うことで、ほとんどの場合改善が見込めます。また、早期からゆがみが悪化しないように対策することも大切です。
当院では、小児科専門医が、成長発達とともに頭の形を一緒に診ていきます。
赤ちゃんとご家族が安心して治療を受けられる環境を整えていますので、少しでもご心配な方は、一度ご相談ください。
受診希望の方は、当院の予防接種・健診・専門外来エリアにお電話でご相談ください。
TEL:044-455-7043