こどもの成長について
はじめに
5歳までの発育は定期健診でチェックされていますが、その後お子様の発育は大丈夫でしょうか?
こどもにはそれぞれの個性があり、身長や発育も違います。
発育のパターンもそれぞれで、ゆっくり伸びるこどももいますが、一方では早く身長が伸びてしまって、その後はあまり伸びずにいるこどももいます。
保育園や幼稚園、小学校で、身長・体重をはかる機会があったら、成長曲線を描いて見てみましょう(6歳までは母子手帳に掲載されています。小学生以上のお子様用のものは小児内分泌学会のホームページから印刷できますし、当院でもお渡しできます)。
成長曲線に描くことで、普段は気がつかない健康上の問題がみつかることがあります。
測定した身長と体重を是非記録し、成長曲線で成長を見守っていきましょう。
こんな時は当院で一度相談を!
- 背の順でみんなに抜かされてしまう
- ずっと一番前で心配
- 大きすぎるんじゃないか
- 急に大人のような体型になってきた など(小学1年生でおっぱいがふくらんできた)
- 急に体重が増えた
気になることがありましたら、当院で一度ご相談ください。病院で治療できる状態がかくれているかもしれません。
当院では内分泌専門医の女性医師が担当します。
当院の成長外来
- 月・火・水 9:00~18:30
- 土 9:00~15:30
初診時は30分時間をとって、詳細に問診と診察を行います。
受診希望の方は、当院の予防接種・健診・専門外来エリア(044-455-7043)にお電話でご相談ください。
※担当医師不在のため、ただいま新規の相談受付を停止しております。
低身長
原因の多くはご両親も背が低いなどの遺伝や体質によります(家族性低身長、体質性思春期遅発症(いわゆる「おくて」))。
しかし、なかには成長ホルモンなどの身長を伸ばすホルモンが出ていない場合や、まれですが染色体や骨の病気によって身長が伸びない場合もあります。
ある時点から身長が伸び悩む(成長率の低下)場合、には病気が隠れているかもしれません。
お子様の身長や発育をみて、治療が必要かどうか判断していくこと、現時点で治療は必要なくても、心も体も健康な思春期を迎えられるまで保護者の方とお子様に寄り添っていくことが我々の役目だと考えています。
些細なことでも気になっていることがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
※ 体重の推移も重要です。また、出生時の状況(妊娠週数、生まれたときの身長と体重、逆子での分娩だったか、新生児仮死があったか)、両親の身長(将来のお子様の身長の予測のため)、両親の思春期開始時期(おこさんも同じ傾向になることがあります)も大事になります。
早すぎる成長(思春期早発症)
はじめに
思春期は、こどもが成長して大人になっていく過程で、男の子は男性らしく、女の子は女性らしく変化する時期のことです。
通常、女の子は10歳頃、男の子は12歳頃から思春期の変化が出てきます。
- 思春期早発症って何?何が原因で起こるの?
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思春期早発症は、通常よりも早く思春期が始まる病気です。通常よりも2-3年以上早く思春期の変化が現れます。
原因はまだ解明されておらず、生活習慣や食事とは関係ありません。ただし、ごく一部のお子様では、脳腫瘍などが原因で発症することがあります。特に男の子では、脳腫瘍が原因とされることがあります。
- 思春期早発症で問題になることは?
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思春期早発症になると、一時的には身長が他のお子様よりも早く伸びますが、成長が早く止まり、最終的には小柄になる可能性があります。また、幼い年齢で乳房が大きくなり、毛が生えたり、生理が始まることで、心理社会的な問題が起こることもあります。
- どのように診断するの?
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思春期早発症の主な症状は以下の通りです。
男児
- 9歳までに精巣が大きくなる
- 10歳までに陰毛が生える
- 11歳までにわき毛やひげが生え、声変わりする
女児
- 7歳6ヶ月までに乳房が大きくなり始める
- 8歳までに陰毛やわき毛が生える
- 10歳6ヶ月までに初潮を認める
当院では、血液検査と手のレントゲンを使用して診断を行います。性腺ホルモンの上昇を確認するためにLHRH負荷試験も行うことがあります。
- どんな治療があるの?
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一般的な「特発性中枢性思春期早発症」では、4週間に1回、LHRHアナログと呼ばれる薬をクリニックで注射し、思春期の進行を緩やかにします。これにより、身長ができるだけ長く伸び、極端に小柄になることを防ぎます。また、心理社会的な問題も予防します(生理があるお子様は、生理を止めることができます)。
原因が脳腫瘍などの疾患である場合には、その原因に対する治療が必要です。その際は専門施設にご紹介させていただきます。
なお、特発性中枢性思春期早発症でも治療が必要ない場合もありますので、ご安心ください。
受診時にご準備ください
- 母子手帳
- これまでの成長(身長、体重の推移)がわかる記録
- ご両親の思春期発来の時期の確認 (お母様の初潮の年齢、お父様の身長が一番伸びた年齢)
専用のWeb問診がありますので、予約取得後、受診までにご入力をお願いいたします
お子様が低身長かどうか、以下で確認ができます。
成長曲線PDFダウンロード
手書き用の成長曲線シートがPDF形式でダウンロードいただけます。印刷してご利用ください。
(ダウンロードはログイン不要です。)