【入園・入学前】ワクチンの打ち忘れ確認を!
- 2024年1月4日
- 感染症あれこれ
子供たちが接種するワクチンには定期ワクチン(公費)と任意ワクチン(自費)の2種類があります。
小学校や保育園に入学・入園前に、ワクチンの接種が済んでいるかどうか確認してみましょう!
①任意ワクチンってなに??
任意ワクチンは希望者が各自で受け、費用も自己負担となるワクチンです。
今回はその一部ですが、おたふくワクチンと三種混合ワクチンについてお伝えします。
◎おたふくかぜワクチン:しっかり2回接種しましょう!
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、片側もしくは両側の耳下腺(下顎のえらが張った部分のすぐ後ろ)が腫れる病気です。
合併症として髄膜炎(脳を包み込む膜の炎症)や回復が難しい難聴となるリスクが高く特効薬がないため、ワクチンで予防することが重要です。
1回接種では効果が低く、2回接種することで1回目の効果が増強され高い免疫効果が得られますのでしっかり2回目の接種をしましょう!
※接種目安時期は1歳児と就学前の合計2回となります。
◎三種混合ワクチン:小学校入学前にワクチン追加接種を!
三種混合ワクチンは、ジフテリア・破傷風・百日咳の三種の病気を予防するワクチンです。
百日咳は就学前の年齢で抗体価が低下し、小学生の感染増加が問題となっています。激しい咳の発作が特徴で、乳児期早期に感染すると無呼吸状態から呼吸停止に至ることもあります。
ワクチン未接種の同居家族へ80~90%の確率でうつしてしまう感染力の強い細菌のため、ワクチン接種前の赤ちゃんがいるご家庭は特に注意が必要です。
自分が感染しない、他人に感染させないために、就学前にワクチンを接種して抗体価を上げましょう!
≪参考≫
A-08小学校入学前に接種すべきワクチン (jpeds.or.jp)
②公費での接種期限が迫っているワクチンをチェック!
日本脳炎ワクチンと子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)は、積極的な接種が差し控えられた期間があり、受ける機会を逃した方に【特例措置】として公費で接種が受けられる措置が設けられています。
<日本脳炎について>
〇日本脳炎ってどんな病気?
日本脳炎ウイルスに感染した蚊に刺されることで発症する病気です。
意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こす病気で、後遺症を残すことや死に至ることもあります。
日本を含むアジア圏やオーストラリアでは発生が報告されているため、留学や旅行での海外渡航の場合にも接種しておくことが大切です。
〇日本脳炎ワクチン特例対象者(公費での接種が可能です)
平成16年(2004年)4月2日~平成19年(2007年)4月1日生まれ、かつ接種日に20歳未満の方
※4回目の接種が完了するまでに半年以上の期間を要するため、早めの接種をお勧めします。1回のみ接種しているなど接種間隔や回数等で不明な点がある方は気軽にご相談ください。
↓川崎市の詳細URLはこちら↓
https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000017671.html
<子宮頸がんについて>
〇子宮頸がんってどんな病気?
日本では毎年約1.1万人の女性が子宮頸がんにかかり、2900人の女性が亡くなっています。
若い年齢層で発症する割合が比較的高いがんです。9価ワクチン(シルガード9)は、子宮頸がんの原因の80~90%を占める7種類のHPV感染を予防することができますので是非積極的に接種しましょう。
〇HPVワクチンキャッチアップ制度(公費で対応可能な接種開始時期が1年をきりました)
平成9年(1997年)4月2日~平成19年(2007年)4月1日生まれの女性は2025年3月末まで
※合計3回の接種が推奨されています。接種が完了するまでに半年の期間を要するため公費で接種する場合には2024年9月までに接種を開始することが必要です。
↓厚生労働省の詳細URLはこちら↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_9-valentHPVvaccine.html
↓病気とワクチンについての詳細URLはこちら↓
★最後に★
お子さま個人だけでなく周囲の子供たちを守るためにも、たくさんの方がワクチンを接種することが大切です。
ワクチンを広く接種する事で病気の発生を抑え、社会を守ることにも繋がります。
ぜひみんなで接種しましょう!!